HARUさんの感想から見えてきた軽銀細工の短所と長所。
スッキリまとめてみたいと思います。

(短所)
・色が落ちる
・強度・固定力に不安を感じさせる

(長所)
・軽い
・デザインの自由度が高い
・デコの種類を選べる(舞台によって同デザインで大きな効果の差を付けることが簡単)



作り手としては用意する道具が少なくて済む、等のメリットもあるのですが
とりあえず使い手側の目線での短所と長所です。(すごくすっきりしてるなぁ)

まずは短所から。。。
強度や固定力に不安を感じさせる、ということは
「作品を壊してしまったらどうしよう」とか
「好きなようにカスタマイズできないのでは」という不安があるということだと思うので、
この点に関してはまたどの程度の力や衝撃で壊れるのかとか
カスタマイズの方法などを説明することによって解決するのではないかと思うのです。
要するにきちんとした説明書を作ればいいかなぁと。

最大の問題点。
「色が落ちる」
これについてはどのように色が落ちるのか、それに関連して塗装と一緒に石が落ちることはなかったのか
HARUさんに再度質問させていただきました。

HARUさんによると
>石はがっちりついてその心配はないです。
塗装は(海賊を例に挙げると)
>ティアラを外したら額に、大仏様のように「金色の丸」が…(^^;;
>あとは手につく感じではあるけど、何度も使うとかなり取れちゃうかも。
とのこと。

戻していただいたティアラを指でごしごしこすってみると確かに塗装が剥げる、というか
これは以前ストーン落ち対策その後(その1)でも書いたように
ラッカーの説明書きにある「塗膜表面に金属粉を浮かし絵金属光沢を出すようにしていますので、乾燥後も手や衣服などが触れる御金属粉が付着し、金属光沢が損なわれます」という状態ということです。

ストーン落ちに関しては問題なかったところを見ると、レジンで下処理をしたこと(記事コチラ)は間違いではなかったけれど、塗装が剥げるということまでは防止しきれなかったらしい。
予測が当たっていたということで嬉しい反面、作品としてはラッカーによる塗装はダメだ、という結論に至ったということでちょっとがっかりしたのでした。


つまり、残念ながら軽銀細工でフレームを直接塗装するのは素人には無理、ということです。(メタリックに限定します。落ちるのは金属粉なので)
これを簡単に解決する方法は♪
軽銀の軽さがダイヤレーンの多用を許すのでダイヤレーンを張り付けること♪

HARUさんの感想にもあったように、ダイヤレーンを使用した物でも重さは気にならないということなので、軽銀細工+ダイヤレーンのセットで作ればいい、ということになります。

これは、私の中で決着!!




問題はライモンダのようにダイヤレーンを張り付けない方がいい、という要望もあるということ。
そして、今回は採用されなかったけれど、スワロてんこ盛りも舞台の大きさや役柄によっては選びたい場合もあるだろうということです。

これらはやはり塗装技術も必要だということを示唆しているということになる。

…しかし、軽銀アートさんは軽銀線を自作してはいけないと言っているので、
アルミのカラーワイヤーを撚りあわせて軽銀線として使うのは権利に抵触することになる。

(ちなみに軽銀アートさんの持っている実用新案の権利というのはこのようなものです→登録実用新案 第3138212号

権利に抵触するという以前に、一度実験した通り、カラーワイヤーは外側だけの色なので、叩くという行為で中のもとのアルミの色が出てしまう。
ゴールドのワイヤーを利用したとしても思うようなゴールドにならないばかりか色むらが出る可能性が高い。
コスト的にもアーティスティックワイヤーを利用すると高くなってしまう。

そこでアルミにこだわらなければいいのではと思いついたのでした。

(長すぎるので次に続きます)


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ありがとうございました(*^人^*)

今日はマニアックな話になっちゃったなぁ。。。すみません(--;
besuo脳内はデザインもですが、こういうことがいつもぐるぐるしているです。
根っから理系なんでしょうなぁ(笑)


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コメント一覧
  1. blank うに より:
    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    今回の使用で色々方向性が出てきましたね~

    besuo師匠(←諦めない(笑)の実験室を覗いているようで楽しいです
    今度白衣美人の写真載せてね(*^人^*)[e:51]

    パステルカラーの羊毛構ってたら子供達が2匹ともやりたいって離れず
    3歳児に針持たせました(爆)
    意外と上手でビックリです
  2. blank kasumi より:
    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    軽銀細工の世界も奥が深いですね~

    でもこういう正直なレポートをいただけるとすごく参考になると思います。
    私も補正や直しで戻ってくるレオタードから学ぶことってたくさんあります。
    色々問題点を見つけることがより良いものを作っていくためには必要なんですよね。

    銅細工のティアラ、完成を楽しみにしています!
    場合によってはブログのタイトルも銅細工師の備忘録に!?
  3. blank Yon より:
    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    レジン下処理の記事、改めて読み返しました。
    前回は塗装前の下処理にレジンを使ったけど、塗装後のコートとしてレジンは使えないんだろうか。。。
    薄ければ曲げにも耐えられるし、クリスタル グレーズみたいに軟らかいタイプのレジンもあるし。。。

    ん~。。。
    でも、むき出しにしたい箇所があるなら、メッキがきれいなのかもなぁ。。。
    光り方が塗装とはまったく違うからね~。
    カシメでつなげなくてもいいから(火は使うけど)、接合部分にストーンを載せないといけないっていう括りもなくなるし。
    だもんで、銅で作るとデザインの幅も広がるし、完成度もぐっ[絵文字:i-184]と上がるような気もする。

    新作が楽しみだ^^
    硬いぶん、量産すると手首にくるので、気を付けてね♪
  4. blank besuo より:
    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    うにさんこの頃コメ返信が遅くてごめんよ~(><)
    新学期始まったら必ず早目に(笑)

    しかし師匠じゃないっつーに(いい加減あきらめなサイ)
    実験室。。うん、実験室もいいねぇ~( ̄∀ ̄)
    工房と、実験室と、両方隣接して建てるの。
    工房ではエプロンして~実験室では白衣でぇ~
    あ~妄想は楽しいねぇ(実現化するにはどれだけかかるんでしょうね…)
    ちなみに白衣、20年ぐらい前から10年間ほどは確かに持っていました。
    あんまりつかわんかったけど(爆)
    白衣の天使ではなくどっちかっていうとマッドサイエンティスト。。。ww

    子ども、羊毛やりたがるよね!!
    うちもお姉ちゃん達は勿論、お姉ちゃん達がやってるとどちびも混ざりたがるので
    うっかりもぎ取られた針瞬殺で3本ほど折れた(爆)
    危ないから折れた針そのまま持たせて気分だけざくざくさせてたけど。。。
    いつまでも自分だけ形にならないから怒ってた(笑)
    きっとこいつは3歳になっても無理だと思う。男と女ってやっぱり違う生き物だわぁ~(ため息)
  5. blank besuo より:
    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    kasumiさん、こんにちは!!
    お仕事、一段落ついたのかなぁ。。。色々大変ですね(><)

    軽銀細工の世界、金属加工の世界につながってまいりました(笑)
    自分がこうしたい、と思うことをするということがそう簡単でないということが分かり出すと、イライラどころかむしろワクワクしてくるところが自分でも面白いです(^^;

    結局はお客さんの要望にどれだけ応えれるか、ということが動機になると思うんですが、自分で「こういう要望が出るのでは」と想像するよりも、実際使ってもらった上で「こうだともっといいのに」という声の方がどれだけ重みがあるか。
    しかし、なかなかそこまで言って下さる方というのはいないので、今回のレポートは本当に宝物です!!
    HARUさんにはホント感謝です(>人<)♪

    銅細工のティアラ。。。できるかどうか分からないですが、金属加工のアドバイザーYonさんが好感触な反応をして下さってるので(笑)期待大ですね♪
    でも軽銀細工は軽銀細工で、ダイヤレーンを使った作品にはあの軽さが必要なので、作り続けるつもりです(*^^*)
    でも商品混ぜちゃうと軽銀アートさんは商標登録もされてるから、ちょっと呼称は変えた方がいいかもだなぁ(--;
    kasumiさん、なんかいい名前、付けてくれない?(名付け親?)
  6. blank besuo より:
    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    Yonさん、それ私も考えた。
    ただ、ラッカーが剥げるということに気が付いた時に、このラッカーについて書いてある記事を検索しまくったところ、上からコートするとせっかくのメタル調の効果が無くなる、という記事があったので多分今一つなんじゃないかなと思います(--;
    それでも可能性があるなら試してみてもいいのだけれど、レジン1度塗りでも結構薄く塗ったつもりで結構厚みがでる(元が薄いので)のと、レジン硬化に時間がかかるのがネックだなぁ。
    それだったら銅線でメッキの方が色々効率がいいと思わん?
    ただ、銅線でメッキもやってみないと分からない不安要素があるので(今日の記事に書くね)まだ決めつけずに模索のアンテナ広げております(^皿^)
    さっそくこの前の量産の報酬でめっき工房、買っちゃったんだよぉ~(^m^)←研究費を惜しまないマッドサイエンティスト♪

    手首。。。気を付けます(^^;腕に引き続き、手首も太くなるのかなぁ( ̄∀ ̄;
  7. SECRET: 0
    PASS: 44213d0ac1f34f070c99c82d6c1ca382
    うぅん…面白い!!です。
    一つ前の記事とこちらの記事、
    ほうほうと興味深く読ませていただきました。
    完成品だけでなく、
    作り手の試行錯誤と
    そこから作品が生み出されてゆく
    過程を垣間見れるのも、
    besuoさんのブログの醍醐味ですね!

    「短所はこうです」と
    書かれているのも誠実だし、
    それをどう改良されていくのか…
    読み手としてすごく引き込まれます。
    軽銀細工師の備忘録、
    気になるシリーズがたくさんだわ。^▽^
  8. blank besuo より:
    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    Lelilasさん、面白いと思ってくれる!?
    やったー嬉しい!!\(*>▽<*)/☆
    そうなんです。出来上がった作品もいいけれど、この試行錯誤の過程こそが本当の物作りの面白さなんだと思っているんです。こういう試行錯誤があるからこそ、自分の作品がとってもかわいい!
    多少不出来だったり、過去の作品で今から見ればダメダメだったとしても、その時の自分の力と知識の100%をつぎ込んで作った物はやっぱり作品としては今一つだったとしても愛おしい。
    お客さんにとってはそれではだめなので、一日も早く技術確立させなきゃと思いますが。。。
    確立できる技術なのかどうか自分でも分からないから、残念な結果に終わっちゃうかもしれないけれど、そういう結果に至ったとしても過程を楽しんでいただけたらなぁ~って思います(*^^*)

    嬉しい励まし、ありがとうね!!
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